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掲載日:2016/10/10
■ 先生から無視される1
 “先生から無視される”、今回はこんなナイーブな話題ですのでご興味のない方はスルーしてしまって下さいね。また、この記事ではこの問題についての正解や解決法、対処法などを記述している訳でもありませんのであらかじめご承知下さい。

 私のサイトを訪れて下さった方の中で、「先生から無視される」というキーワードで検索されて訪れた方が意外と一定量いらっしゃいます。おそらくこの問題に直面されて悩んでいる方が世の中に少なくはないという事実なのだと思います。
状況にもよりますが「先生からご注意を頂けない」「先生に全く見てもらえない」等という事は、場合によっては実害だけでなくとても心が傷つく出来事だと思います。多くの場合、自分の何が問題なのかが解らないうちに先生から注意を頂けなくなる訳ですから。もちろん生徒さん側の誤解である場合も多いと思います。指導する側からすればレッスン毎に全ての生徒さんに声を掛けるという事は(人数にも寄りますが)大変難しいことですので。しかし人間社会ですから現実にあるという事も事実です。

“注意を頂けないパターン”としては大体下記のようなパターンでしょうか?

(1)大きなスタジオで数十人の生徒が参加しているクラスの場合
 これはもう、生徒1人1人全員を注意するのは不可能ですので仕方ないですね。もし「今までは毎レッスン毎に注意されていたのに急に注意がなくなった」のであれば、今は他の生徒さんがご注意を受ける順番になったということかも知れません。その様な大きいクラスに参加している場合は、「先生から個人指導を受けることはほぼ出来ない」という事が暗黙の了解ですので割り切らなくてはなりません。

(2)時々全く注意されない日がある
 これは“無視”とは言えないと思います。例え「他の生徒さんにはそのような事はない」と自分が感じていても先生は義務を果たしている訳ですから。バレエの世界は“平等”ではありません。自分だけ全く注意を貰えないのであれば問題ですが、注意の量が違うのは先生が必要かどうかで判断していることも考えられると思います。

(3)一部の生徒しか注意をしない
 昔はこのような指導の仕方をされる先生がよくいらっしゃいました。「注意して欲しければ上手くなれ」とけしかける先生もいましたし、「人のふり見て我がふり直せ」と言いたいのでしょうが、それが全てでは私はダメな指導だと思っています。動きのクセは人それぞれ異なりますので、生徒を伸ばすには全体注意だけではなく、やはり個人個人の身体に触れて注意を加えなければならないと思っているからです。

(4)少人数なのに自分だけ何カ月も全く注意をして貰えなくなった
 私にはこのパターンが一番“無視”という行為に近い気がします。同じレッスン代をお支払いして自分だけ個人注意を受けられないというのは、自分だけそのサービスを受けられないという行為に他なりません。

 さて、私の見解では「この問題には解決方法はなく、後は自分がどう選択するかだけ」という一言に尽きる気がしています。これは人間関係の問題ですので生徒を無視する教師が100人居たら100人の考えがありますし、無視される100人の生徒が居たらその中にはそれなりの要因?がある場合もあるかも知れません。但し「無視をされる」というのは個人的な主観が伴いますので、本当にそれが無視なのか、忘れられているだけなのか、本人の思い込みなのか、は先生に聞かないと明確にはなりませんよね、難しいところです。もし聞く勇気があるなら聞いてみるのも一つの手ではありますよ。但し、それで先生との関係がぎくしゃくしてしまう危険性は全くないとは言えません。(大体、意識して生徒を無視するような教師は本音は言わないでしょう。)

以前も書いた通り、バレエ教師といえども普通の人間です。バレエ以外でも様々な人がいるのと同じく、良い人も悪い人もいます。どちらかと言うと世間知らずな我がままなお嬢さま教師も多いというのもこの世界の傾向かも知れません。とはいえ、最近は昔よりずっとマシだと思いますが。

 あるいは生徒さんの方に問題がある場合もあります。他の生徒さんの迷惑になったり、教師がクラスを進め難くなるような行為や雰囲気を作ったりする等、その理由は様々です。例えば、ご自分では場を明るくする為にレッスン中によく冗談を言ったりする方がいますが、あまり多いようですとこれを嫌う先生や生徒さんもいます。また、私などは煩いくらいの大声で笑ったり話したりする人は苦手です。突然の大声で集中力が欠けたりして嫌なので。他にも無駄に質問ばかりしてくる生徒さん。質問は良い事なのですが、その量やタイミングにも気を付けなくてはなりません。毎レッスンのたびに山のように質問をするのに、回答された内容を全く直さない、つまり好奇心を満足させているだけの生徒さんには正直付き合いきれない事もありますよね。
このように自分では気づかなくとも他人には受け入れられないような事等も、先生やクラスによってはあると思います。皆さん大人ですので顔は笑っていますけれどね。しかしその性格を受け入れてくれる先生や集団もありますから、こういうのは「相性」という要素も大きいです。

「教師だって人間なんだから嫌いな人は嫌い」こんな感情は責められる物ではありません。但し、その感情を行為に表したらバレエ教師という職業としては失格なのだと思います。でも「バレエ教師はえこひいきをしてはいけない」という法律がないのも事実なのですよ。バレエ教室も商売ですからね、ダメな教師のお教室は段々すたれて行くという自然の節理もあります。(その通りでない事も多々ありますが)
できれば無視する前に原因があるなら言って欲しいとは思いますが、そんなに世の中は甘くありませんし、トラブル回避の為にあまり大人の生徒に苦言を言わない先生も現在では多いです。(「世の中、舐めてみりゃ〜結構甘い♪」という人もいますけどね〜(- -;)) そして本人の方から自然にお教室を辞めて行く方を選ばせる先生も現実には居るようですね。実際に退会して頂くには相応の理由がなくてはなりませんので。

 それで、「私が先生から無視されたらどうするか」ということを考えてみました。(実は2回ほど経験があります、体験談は後ほど。)そこは状況次第だと思います。注意を受けられなくてもその先生のレッスン内容が気に入っているなら続けますし、無視されるのが辛くなったら辞めます。但し、おそらく自分を個人注意してくれる先生のクラスを別に探して並行して受けると思います。個人注意を頂けないと上達しなかったりクセが付いたりすることがあり、私はそれは嫌なので。私の場合は周辺に通えるお教室がごまんとあるので過去の経験から躊躇はしないと思います。

しかしバレエのお教室に通う理由は人それぞれです。上達よりもお友達と離れたくない方もいらっしゃるでしょうし、いつか先生のご機嫌が戻るとお考えの方もいらっしゃるかも知れません。ただね、何度も書いていますが、大人バレエは趣味であって仕事でも苦行でも親族関係でも無いのです。「楽しくないこと」、「必要でもないのに辛いこと」を貴重なお金と時間を費やして続ける意味があるのでしょうか?人生ってあっという間に過ぎちゃいますよ!

本当に大切なお友達ならば、お教室が変わっても自分から積極的に連絡をとって会う機会を作れば良いのです。それが出来ない相手なら、それはその人にとって本当に必要な人ではないのですよ。世の中は広くて様々な先生や仲間がいるんです。新たな人に出会わないのはもったいないとは思いませんか? 新たなクラスへ行くことに不安はあっても、初回から意地悪されることなんて滅多にありません。レベルが合わなければ出来ることだけやってあとは開き直っていれば良いのです。初回なんですから、慣れれば付いて行けるようになりますし、あまりにレベルが違う時は先生から「残念だけど今はまだちょっと貴女にこのクラスは難しいかも知れません」と言われるだけです。悪い事をした訳ではありませんから堂々としていて下さいね。
(苦手な相手は避ける、という行為は仕方ありませんが)他人に不当な意地悪をする事は下品な行為で、それを楽しいと感じることは自分の心も顔も汚くする事だと私は信じています。

 ・・・なんだかお説教臭くなって来てしまいました。ゴメンナサイ(^^;)A

 生徒を無視するというのは良い行為ではありませんが、事情が分からないと何とも言えません。ただ、こちらも大人なのですから自分が受講するクラスは自分で選ぶことが大切です。割り切って受講を続けるか、新たなクラスへ移るか、そして自分の振る舞いに落ち度は全くなかったのか先生や周りの生徒さんの立場になってちょっと振り返ってもみましょう。もし心当たりがあったなら、次のクラスからは失敗を繰り返さないようにすれば良いのです。なければ次のクラスではきっと上手く行きますよ。この程度のことは人生にとってそんなに深刻なことじゃないんです。気楽に構えましょう!

というのが私の考えです。全く異なるご意見の方もいらっしゃるかも知れません。
しかしとにかくバレエを愛する皆さんは Happyにバレエを楽しんで下さいね。


ご参考にはならないと思いますが、次のページには私の体験談を記載させて頂きますね。
  先生から無視される2 <私の体験談> に続く