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掲載日:2016/10/10
■ 先生から無視される2 <私の体験談>
<私の体験談>
 先生からご注意を頂けないという事について、私の体験談などは大したものではないのですが、おヒマつぶしにでもお読み下さい。
話は長いのでお時間とご興味のある方だけにして下さいね。A(^^;)

 私が長い期間先生からご注意を受けられなかったことは2度ありました。A先生とB師匠。B師匠には現在でも師事していて今では貴重な関係になっています。

【A先生の場合】
 あるオープンクラスでのことです。私はA先生からレッスン毎に山のようなご注意を頂いていました。ある時、急に私に対して先生から全く一言もご注意を頂けなくなったのです。初めは気のせいかとも思っていたのですが、週3回で受講していたので1〜2週間もすれば周りの常連仲間も気づくことになります。「Ruccaさん、先生となにかあったの?」「なにやらかしたのよ、アンタ?」等と周りから聞かれますが私には全く解りません。先生は私とは目も合わせてくれません。A先生は少しご機嫌屋の所もありましたし、私はそれまで“バレエクラスで先生が生徒を無視する”という行為を目にした事がなかったので、その行為がなんなのか解っていなかったのです。先生に理由を聞きに行けば良かったのかも知れませんが、大手のオープンクラスでしたので、それまではたまたま私は沢山ご注意を頂いて来ましたが殆どご注意を頂けない生徒さんも多かった訳ですので、聞きに行くのもなんだか不自然な気がしていたのです。

 それでそのまましばらく続けましたが、やはり心も傷つき、バレエ以外の事に神経を使ってレッスンをするのも嫌だったのでクラスを辞めました。さっさと辞めれば良かったのですが、その時には何年もお付き合いをしていたコアな仲間がクラスにいましたので、私も若くてつい執着してしまって2ヶ月以上は悩んで辞めた思います。辞めてしばらくすると私の仲良しだったC子ちゃんが先生のメッセンジャーとして連絡をして来ました。彼女から、先生がレッスン中の私の行為を誤解して怒っていらしたこと、私から謝りに来るのを待っていたこと、を伝えられ、先生との話し合いに来るように伝えられたのです。C子ちゃんは先生を尊敬してましたから、先生が如何に悩んで来たか待ったいたかを切実に私に訴えましたが、私はそれを聞いている内に益々心が冷めていってしまったのです。内心は「なんだ、そりゃ〜?」という気持ち。実はこの問題が起きる以前から私の中ではA先生の性格や指導に対する疑問が生まれており、これを良い機会としてクラスを辞めたので、もう先生と話し合うのは嫌だったのです。話合いをすれば先生を尊重して戻らざる負えない感覚が私にはありましたし。また、その時の私は30代でそこそこの社会経験もありましたので、無視をしたり、友達をメッセンジャーに使ったりという行為がとても幼稚に思えて、正直ウンザリしてしまったのです。ですので、もう先生にお会いすることはありませんでした。ただ、誤解されたままは嫌だったので、先生に当たり障りのない内容のお手紙だけ託しました。先生は後に常連の皆さんを集めて先生としてのお考えを話されたそうです(先生と常連生徒はお茶仲間でもありましたので)。

先生には先生のお考えもあったのだと思いますが、なんとなく私は、おそらく私がご注意を頂けなくなったのはレッスン中のたった1回の行為だけではなく、それ以外にも先生には不愉快な“鼻につく”言動が私にあったのかもしれません。何がいけなかったのかは未だに不明なのですが、その時のトラウマで私の中には“出しゃばってはいけない”という教訓が根付いた気がします。

 その後私は別のクラスへ通うようになり、様々なクラスを掛け持ちするようになりました。“井の中の蛙”だった私には本当に一気に世界が開けたような体験で辞めて良かったと思っています。残念ながら親しかったお友達とは一人を除いて続きませんでした。C子ちゃんとも疎遠に…、彼女には嫌な役を引き受けさせてしまい申し訳なかったと思っています。やはり大人の趣味仲間は共通の話題や時間が続かないとお付き合いを継続するのは難しいのかも知れませんね。私もつい皆さんに自分から連絡を取ることに引け目を感じてしまっていたので、連絡をくれた友達数人とだけ続いて、結局はD子ちゃん1人が残ったという形。しかしD子ちゃんとは今でも飲み仲間で、時々どこかのオープンクラスを一緒に受講して楽しんでいます。

【B師匠の場合】
 B師匠は自他共に認める「我がまま〜」なお人柄で、比較的、人の好き嫌いが他人から見えやすい(でもひらすら隠している)タイプの方です。昔は一部の生徒にしか個別注意はせず、それ以外は全体注意のみ。一部の生徒を直す姿を見て他の人も直しなさい、というご指導でした。おそらく先生ご自身もそのように指導されてバレリーナになられたのだと思います。現在は大分変わられて、個別に多くの人を直すようになりました。大手のオープンクラスを担当されていますので、最近は生徒さんも受付などにクレームを言うようになったそうで、少し意識が変わられたのかも知れませんね。

今思うとB師匠は最初から私が苦手のようでした。私個人に対するご注意は皆無でしたし、私を見ようともしてくれませんでした。しかし私にはとても良い指導内容だったのです。ひたすらB師匠がクラス中に話されるアドバイスや、アンシェヌマンで訓練をしていました。(実は他のバレエ・スクールに所属はしていてそちらは週1回しか通えなかったのですが、そちらで個別注意も頂けていたので我慢出来ていたのですね。)しかし少人数の時でさえ、私以外の全員を直しても私だけには触れて貰えなくて、かなりヘコんだ時期もあり、何度「辞めた方が良いのではないか」「辞めたい」と思ったか解りません。しかし他に自分に合うクラスが見つからなかったので、そのまま居座り、果てにはB師匠のプライベート・クラスにも参加するようになっていました。(勇気を出して参加の許可を伺ったのですが、他の生徒さんの手前、クラスへの参加許可を出さない訳には行かなかったのかも知れません。)多分、苦手とされてはいても嫌われてはいなかったのでしょう。

B師匠に変化があったのは、ある時にプライベート・クラスでの参加が私一人で個人レッスンになってしまい、2人でお話する機会に恵まれた事。また、私もクラス中に先生のアドバイスを必死で繰り返してアピールしていた事などが功を奏したのかも知れません、段々と個人注意をして下さるようになりました。(でも本当は私はとても小心なチキン野郎なんです、この頃は辛かったな〜 A(^^;))

今ではそれはもう嵐のようにご注意だらけのレッスンになっていて、まるで監視されているみたいです。でも今はバレエについては一番頼りになって相談も出来るのがB師匠。10年以上のお付き合いになりました。(まあ、取扱い注意な所は相変わらずですが。)

未だに師匠のあの時のお気持ちを聞く事は出来ないのですが、後の忘年会などで「最初はRuccaは怖かったのよね〜」とか「私の他に師事する先生がいらっしゃるのは判っていたしね〜」等とおっしゃっていた言葉から察するに、『苦手なタイプだし、さわらぬ神にたたりなし』というお気持ちだったのでしょうか、ホントは私にレッスンに来ないで欲しかったのでしょうね〜。B師匠ごめんなさい。

 私は人から「怖い」と思われることがままあるようで、本人にとっては大変ショック!な事なので、今はなるべく笑顔を振りまいてレッスンに出ています。友人達の意見では「Ruccaは真面目だからね〜」とか「Ruccaは古武士!ルパンの五右衛門」とか、「一人で黙々とアップする姿は修行僧」等と言われましたので、人様の第一印象というのも怖いものです。本人はとても小心者の淋しがり屋、なのに人見知りという業と戦う日々なのですが。

 さて、B師匠の場合は私の“粘り勝ち”のような結果となりましたが、この粘りも場合によりけりのようです。
先のA先生のクラスには後日談があり、原因は存じませんが今度は別のE子ちゃんが先生から無視されてしまう事態となったのです。E子ちゃんは私と違いA先生大好きっ子でしたので、彼女は数年粘り続けたようです。そんな彼女の頑張りは先生からは疎まれてしまい、他の一部の常連達からも「いい加減にして欲しい」という感情が生まれてしまったようです。A先生のクラスはレッスン後に時々、先生と常連でお茶会をすることがあり、その場にもE子ちゃんは参加して皆さんに気を使わせてしまったようなのですね。詳しくは知りませんが、E子ちゃんは長い間かなり辛い思いをしたのではないでしょうか?A先生にも何か思いがあったのかも知れませんし、結局2人共辛かったでしょうねぇ。
10年以上経て、今では昔の常連は誰もA先生のクラスにはいません。しかしA先生のクラスは今でも人気クラスです。

 女性の世界って本当に面倒ですよね。子供の頃から慣れてはいますが私はとても苦手。自分はプロでもないし、職場でも親族でもない人間関係に長く煩わされ過ぎるのは私には不毛に思えます。
素人バレエの良い所は“個人で楽しめる”という所。話す相手が誰も居なくても、レッスンへ行って、踊って、楽しんで帰って来れますから。もちろん淋しく思う時もありますが、でも私にとって一番大切な楽しみは「踊る」ということ!純粋にこの楽しみを味わうためにレッスンを続けています。年齢が上がると環境や身体の問題から中々純粋にレッスンを楽しめなくなりますので。
皆さん!ホントに「命短し、踊れよ乙女〜♪」デスよ。

(長い話にお付き合い下さって誠にありがとうございました m(_ _)m )