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■ 発表会について   −その3−

   <楽屋について>   <お写真やビデオ>    <舞台袖や客席では>

   <ゲストや賛助について>   <打ち上げ>

   <全てが満足の発表会なんてめったにない!>

   <舞台用語集>   <発表会持ち物リスト>

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<楽屋について>
 楽屋は大抵はクラスごとや踊りごとで割り当てられます。多くは混み合いますので、自分の荷物は大きな袋等でまとめておくと良いでしょう。混んでいる場合は床の上に置かなければならない事も多いです。特に鏡前は皆さんで交代で使うなどしてお互いに譲り合って使いましょう。一人で陣地取りのような行為は見苦しいだけです。
(昔の楽屋は序列が決まっていまして、先輩から良い場所に座ったものです。新人は最初は部屋の隅の床の上、次に中央のテーブルと椅子のある所、そしてようやく壁際の鏡と椅子のある場所に座れました。更に鏡の席も水場に近い方が“上座”です。今の人たちには考えられないかも知れませんね(^m^))
 衣装を下げて置くのはなるべく人の出入りの少ない場所にしましょう。当日に人の出入りで下げていた衣装が切れてしまっていたなんてことはザラにあります。

 また楽屋の通路はスタッフや先生方が時には全力疾走で走り回ったりしています。よく廊下や通路で立ち話をしている方がいますが、狭い通路では絶対に邪魔になってはいけません。楽屋ロビー等でも邪魔にならない場所にいましょうね。

 当日はものすごい量のプレゼントやお花が届くことがあります。生徒の多いスクールですと開演前からそれらが出演者へ届けられます。それぞれには受付で付けられた出演者や差出人の名前を書いた紙が付いているのですが、これがまた非常に取れ易かったりします。お花やプレゼントが届いたらすぐに自分の袋に入れて保管し、下さった方の差出人名が書かれた紙は別に保管しておくと良いですよ。後でどなたから頂いたか判らなくなることも多いですので。本来は舞台出演者へのプレゼントについての返礼はしなくてよい習慣になっています。しかし素人ではそうも行かず、人それぞれの考え方ではありますが、最近はプレゼントの返礼をする方が多いようです。品物によっては言葉のお礼で良い場合もありますね。

 楽屋は人の出入りが本当に激しい場所です。そして全員が不在のタイミングもよくあります。このような場所を狙って、盗難や盗撮がよく発生しています!貴重品の扱いには充分に注意して下さい。基本的には盗まれて困る物は持ち込まないことです。以前は貴重品をスクールでまとめて預かって下さったりしましたが、忘れて帰ってしまう方が多い為に最近は自己管理が増えて来ました。楽屋には大抵コインロッカー等がありますので、お友達数人等で利用すると良いと思います。
ドアが開けっ放しなんてことも多いですので、着替えの時にも注意して下さい。楽屋は現実には「関係者以外立ち入り禁止」ではないと思いましょう。

 楽屋は時間貸しだったり、撤収時刻が厳密に決められています。終演後はあまり時間がないことが殆どです。手早く片付けて楽屋はなるべく綺麗な状態で返却しましょう。「バレリーナは逃げ足が速い(撤収が速い)」というのは本当です!どのゲストも先生方も本当に着替えや撤収は速いですよ。

<お写真やビデオ>
 本番当日はプロの舞台カメラマンの方を依頼する事がよくあります。開演までの空き時間にホール等でポーズ写真を撮って貰ったり、舞台上で出演者全員での集合写真、また踊っている姿を撮影して貰い後日スタジオで注文したり出来ます。またビデオも練習シーンや楽屋シーンも含めて撮影して貰えたりします。踊っている姿を撮影するのはバレエに慣れたカメラマンが良いので、スクールのご贔屓の業者さんに依頼したりします。従って「集合写真だけは全員購入して下さい」等というお願いをスクールからされたりしますが、それについては協力してあげて下さい。集合写真はゲネと本番の間でという事が多いです。そのつもりでメイクや衣装の準備をしておきましょう。

ゲネはOKですが、本番では原則として依頼されたカメラマン以外は撮影禁止です。時々ご家族が客席で撮影されている方がいらっしゃりますが、会場係に注意されたり(時には先生へ告げ口されたり)しますので許可された時間以外は絶対に行わないで下さいね。

<舞台袖や客席では>
 舞台の袖にいると、とても舞台上が気になりますよね?お気持ちは良く解かります。しかし袖幕の中に待機出来るのは次の出演者だけです!最近は袖幕内から照明を当てる横照明(サイド・ライト)が流行りですので、袖幕内はとても狭くなっています。そしてチュチュは横に広いのでよく袖幕にスカートが触れてしまいます。袖幕は触れると簡単に動いてしまい、袖幕が動くと客席からは大変に目立って上演中の妨げとなります。袖幕内が狭い所などはスカートを手で上げて待機する事すらあるほどです。袖幕には絶対に触れないように!更に舞台袖では夢中になって舞台スタッフの方の邪魔にならないようにしましょう。また、舞台袖でガヤガヤとお喋りしていると最前列のお客様にはかなり聞こえてしまいますよ。舞台袖は床も周りも大変汚れています。シューズや衣装を汚さないように注意して下さい。

 舞台稽古やゲネプロの時など、自分の出演時以外は客席で待機が許されることが多いです。この世界「待機も仕事の内」という言葉があるように、いざ通し稽古や舞台稽古が始まるといつ舞台上に呼ばれるか解かりません。先生や舞台スタッフの方の都合で順不同で呼ばれますので、指定された場所か、楽屋・客席・客席前ロビーのどこかには居るように心掛けましょう。大抵は助手の先生が呼びに来て下さいますが、一人欠けていても時間がないので確認はさっさと始まり終わってしまいますので。
また、客席で待機する時は原則として先生より後ろの席で待機します。先生より前の席には座ってはいけません。通路を歩く時も後ろを通りましょう。

(余談ですが、ポアントを履き続けているとかなり足が怠くなります。血流が下がるのを防止するする為、お行儀は悪いですが待機中に私達はよく脚を上に上げています。ロビーや客席等でとーっても見苦しい体勢で出待ちをしている事が多いのもバレエの特徴。でもお行儀が悪いので楽屋以外で行うと先生に叱られることもありますので注意して下さいね。踊る時以外はポアントの上にスリッパやポアント・カバー(ショートストッキングや大きい靴下でも可)を付けるのを忘れずに!ポアントに汚れやワックスが付いてしまいますので。)

<ゲストや賛助について>
 発表会ではゲストや“賛助”と呼ばれる外部の方が一緒に出演されることがよくあります。“賛助”とはゲスト以外に参加費を支払って、あるいは先生から依頼されて出演する人達です。私もよく賛助出演はさせて頂きました。ゲストはともかく、賛助は実力もまちまちですのでお邪魔に感じるかも知れませんが、賛助を入れることによって参加費が安くなったり、生徒さんの人数が少ない場合には次の出演までの場つなぎ等をして下さる存在です。お客様も色々な踊りをご覧になって楽しめますので、そうご理解されて親切にしてあげて下さい。
更にゲストの方は、たとえスクールが出演料をお支払していたとしても、お客様、スター様です!大切におもてなしをして下さい。ゲストの方も性格はそれぞれです。ゲスト同士を比較してはいけませんよ。サインやお写真をお願いする時はタイミングを見計らって下さいね。(当たり前のことなのですが時々驚く行動を取っている生徒さんがいたりします。)

<打ち上げ>
 本番も無事に終わり、皆さんで打ち上げに繰り出すことも多いと思います。飲酒制限や食事制限からも解放され、とても開放的な気分になるでしょう。でも気をつけて!!つい開放的になってお酒が進み「打ち上げ失敗談」なんてものが山ほどあります。本番までの道のりは長く険しくストレスいっぱい!それまでの不満や愚痴がつい露出してしまうことが本当に多くあります。つい打ち上げで先生に喧嘩を売って、心ならずも言い過ぎてスクールを自分から辞めた友人もいました。また先生も言わなくていい本音を吐いてしまうことがあったりします。(こっちの方が後始末が大変(_ _;))
打ち上げでは羽目を外し過ぎないこと!!鉄則ですよ。

<全てが満足の発表会なんてあまりない>
 発表会は楽しいものですが、集団で行うものですから中々思う通りには行きません。先生のお考えもそれぞれですし、配役も時期や運に左右されることもあります。よそ様のスクールの話を聞くとつい羨ましくなることも…「隣の芝生」なのですけれどね。
一つ一つの不満を考えるとキリがありません。それより、出演するとなったらキャンセルは許されないのですから、できるだけ楽しむ方法を模索した方が良いと思います。少なくとも自分が招待した家族や友人は舞台上の自分を目で追ってくれるでしょうし、舞台の上できれいな衣装を着て照明の下で踊れることは快感ですよ!踊りに気持ちを委ねて、豊かな表情で踊りましょう。
そして不満だったことを考えるのは次回の参加募集のタイミングです。それでも「喉元過ぎれば」で、つい踊る快感を選んでしまうことが多いですけれど。
プロだって素人だって色々な感情を胸に抱いて舞台に立っています。でも舞台にいるその瞬間は与えられた役に没頭しましょう!その瞬間は自分ではない人物になれるのですから。
めいっぱい!発表会を楽しんで下さい!


※ あくまでもご参考程度ですが、よろしかったらご利用下さい。(印刷可能)

<舞台用語集>

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<発表会持ち物リスト>

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