『パキータ』

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 『パキータ』は1846年にパリ・オペラ座で初演された大変古い作品です。原作の作曲はエドゥアール・デルデヴェス、原振付はジョゼフ・マジリエですが振付の多くは失われ、1881年にマリウス・プティパがレオン・ミンスクの音楽を取り入れて、ロシアのマリインスキー劇場で大幅改訂の全幕作品を作ります。現在上演される『パキータ』の殆どは、1881年プティパが再構成して追加した第2幕の「グラン・パ」と呼ばれるシーンを中心に様々なヴァリエーションを追加したディベルティスマン(ハイライト)形式で構成された作品です。

全幕作品としては、2001年にパリ・オペラ座のピエール・ラコットがプティパの1881年版を復刻させ現在も上演されていますが、全幕作品は現在(2015年現在)ではこのラコット版のみとなっています。

ディベルティスマン形式の『パキータ』はヴァリエーションを多く入れる事が出来る為、スクールの発表会などでよく踊られる作品です。含まれるヴァリエーションは固定されておらず、原則的にはミンスクの音楽から選ばれますが、男性の踊りや他のいくつかはプーニやドリーブ、チェレプニン等の音楽も『パキータ』ヴァリエーションの定番曲として使われています。従って、他のミンスクの作品の『海賊』や『ドン・キホーテ』『バヤデール』(男性Vaの場合はドリーブの『コッペリア』も)等と、曲や踊りが重複していることがあります。
『パキータ』の「グラン・パ」にはストーリー性はありませんが、子供達の踊るポロネーズ&マズルカや、難易度や趣きの違う踊りが満載でとても楽しめる作品です。

尚この作品は、スペインが舞台のスペイン人の物語である『ドン・キホーテ』とは違い、フランス占領下のスペインでのフランス貴族・スペイン貴族・ジプシーのお話ですので、振付のスタイルが強いスパニッシュ一色ではなく、優雅なフランス色とミックスした振付となっています。そのような部分も注目しながら楽しんでみて下さい。


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キーロフ・バレエ
『KIROV CLASSICS』



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『マリインスキー・バレエ
         ・ガラ
  スターの競演<下巻>』



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<『パキータ』のダントツ!はお宝ガラ映像『KIROV CLASSICS』>

上演:1991年 スタジオ収録  147分 
振付:マリウス・プティパ
出演:ユリア・マハリナ & イーゴリ・ゼレンスキー、
   ラリッサ・レジュニナ、リューボフ・クナコワ 他

 このビデオは1991年当時のキーロフ(現マリインスキー)・バレエのトップスター達がこぞって妍を競う、夢のようなガラ公演です。残念ながらスタジオ収録であることと、古い映像であるので現在の映像より画質は落ちますが踊りは充分にお楽しみ頂けるレベルの製品です。

この『KIROV CLASSICS』は直輸入版(リージョンフリー)ですが、国内版では新書館が過去に『キーロフ・クラシックス スターの競演(上/下巻)』の名称で、現在は『マリインスキー・バレエ ガラ スターの競演(上/下巻)』として発売しています。国内版は上下巻に分かれていますので、内容が同じで1巻にまとまっている『KIROV CLASSICS』は大変お得な製品だと思います。『パキータ』は公演の最後の演目ですので国内版では下巻に入っています。

 私見ではありますが、私はこのビデオに入っている『ショピニアーナ (レ・シルフィード)』と『パキータ 』(グラン・パ) が、私の知るビデオの中では最高!の映像だと思っています。『ショピニアーナ』の主役はアルティナイ・アスィルムラートワとコンスタンチン・ザクリンスキー、『パキータ』の主役はユリア・マハリナとイーゴリ・ゼレンスキー、他にもプリマのラリッサ・レジュニナやリューボフ・クナコワがソリストを、他の『マルキタンカ (ラ・ヴィヴァンディエール)』ではエレーナ・パンコワが軽々とした可愛いエトワールを演じています。なんて贅沢っ!

 『パキータ』に言及しますと、圧倒的な存在感をまとう白いチュチュのマハリナが舞台へ現れる様は神々しい限り。その美しさは本当に美神! コールドとソリストはマハリナを引き立てる為に小柄なダンサーを集めているのですが、小柄ならではのテクニシャン揃いです!!時には表現過多とまで言われるロシア人ですが、その素晴らしい表現力で各個人がとても印象的。その副作用でコールドは少しシンクロ性に欠けるのですが、『パキータ』ではバレエ・ブラン(白いバレエ)で求められるような一糸乱れぬ同調性はあまり必要ないとも思いますので私はまあ満足しています。バッチュ等の細かい技もよく踊られていて、この頃のキーロフは本当に素晴らしいですね。但し、このビデオには子供が踊るポロネーズとマズルカは収録されていません。

 ガラ公演のビデオとしては本当に“超〜おススメ!”なビデオです。一つ難があるのは…衣装が最悪。これは好みの問題でしょうが、なぜこの配色?この衣装?と思える衣装です(T0T)。しかし、バレエを学ぶならこの方々の踊りをぜひ!ご覧になってみて頂きたいです。止まる所は止まる、魅せる所は魅せる、テクニックに振り回されず、手足の運びは丁寧に、そして豊かな表情、etc...。とても完成度の高いバレエ映像だと思います。
但し!1991年当時のロシアの踊り方ですので、現代の踊り方とは趣きが少し異なります。昔のバレリーナの踊り方がお好きでない方には向かないビデオだと思いますので、ご留意下さい。

※ 在庫が残り少ないようですが、 HMVTOWER RECORDS でも探してみて下さい。中古やオークションでも時々販売されています。

【収録作品】
「ショピニアーナ」、「ペトルーシュカ」(ヴィノグラードフ振付)、
「海賊」よりパ・ド・ドゥ、「アダージォ」(ヴィノグラードフ振付)、
「人形の精」よりパ・ド・トロワ、「マルキタンカ」よりパ・ド・シス、
「パキータ」よりグラン・パ

(日本コロムビア発売の「キーロフ・ガラ・コンサート」(後述)ではありませんのでお間違いなく。)
アメリカン・バレエ・シアター
『レ・シルフィード シルヴィア
 トライアド パキータ』



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<明るく楽しいABTの『パキータ』(グラン・パ)>

上演:1984年 NYメトロポリタン・オペラ・ハウス
振付:M・プティパ / ナタリア・マカロワ 版
出演:シンシア・グレゴリー & フェルナンド・ブフォネス 
   レスリー・ブラウン、シンシア・ハーヴェイ、
   ディアドレ・カーベリー、スーザン・ジャフィー

 ビデオの名称は「アメリカン・バレエ・シアター レ・シルフィード シルヴィア トライアド パキータ」
(「AMERICAN BALLET THEATRE at The Met / MIXED BILL」) です。直輸入版はリージョン1の為、国内のデッキでは視聴出来ませんのでご注意下さい。

こちらも豪華な顔ぶれのガラ公演です!この時代のアメリカはまだテクニックに不安定なところがあるのですが、ソリスト群の充実でとても良いレベルに仕上がっています。ABTに『パキータ』をレパートリー化させたのはマカロワだそうですので、マカロワのエッセンスが効いていて彼女らしいキレのある動き方が伝えられています。残念ながらパ・ド・トロワが含まれていない版なのですが、ヴァリエーションは充実しています。ポロネーズとマズルカも含まれておりません。

アメリカの良い面が現れていて大変に明るく楽しい『パキータ』です。ロシアの格調高い『パキータ』とはまた違う、可愛く弾けたバレリーナ達が小気味よく動いています。コールドは、オープニングの最初はよく揃っていてアメリカン・バレエとは思えない感じがしましたが、後半はやはりズレてしまいますね、ちょっと残念。

また、衣装がとっても可愛い衣装です!最近は長めのチュチュが流行ですが、短いチュチュもこのような作品にはとても合っているように思えます。少し肉感的(ロシアと比べて) でスタイルの良いダンサー達がこんなチュチュを着て踊っていると、ショーダンス的要素も感じられてとても楽しめました(^o^)v。

 このビデオには他にもミーシャ(バリシコフ)が踊る『レ・シルフィード』や『シルヴィア』のグラン・パ・ド・ドゥなど、美味しい演目が収録されていてお勧めなビデオです!。マクミランの『トライアド』を踊るダンサー達の素晴らしいテクニックにもタメ息…。
古い映像ですがお楽しみ頂けるビデオだと思います。

【収録作品】
「レ・シルフィード」、「シルヴィア」よりグラン・パ・ド・ドゥ、
「トライアド」(マクミラン振付)、「パキータ」

パリ・オペラ座・バレエ
『パキータ』全幕



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<鑑賞ナビ付き>


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<復元されたパリ・オペラ座の全幕『パキータ』>

上演:2003年 パリ・オペラ座 ガルニエ宮
原振付:ジョセフ・マジリエ、マリウス・プティパ
復元振付:ピエール・ラコット
主演:アニエス・ルテスチュ & ジョゼ・マルティネス
   パ・ド・トロワ/ N・ダニエル、M・ユレル、E・ティボー

 こちらは失われていた『パキータ』の全幕を、パリ・オペラ座の復元屋ピエール・ラコットが資料等を元に1881年にプティパが再構成した版を復元させた作品です。2015年現在『パキータ』の全幕はこのラコット版のみとなっています。

 まず、パリ・オペラ座ですのでダンサー達のテクニックは“ブラボー!!”の一言です。主役2人に加え、悪役のイニゴをカール・パケットが演じているので本当に眼の保養。パ・ド・トロワも良いし、コールドも見事に揃っていてとても美しいです!
振付もジプシーとしてのパキータのダンス等も興味深く振付してあるように思えます。しかし、原振付の復刻版なので“グラン・パ”で楽しめるヴァリエーションは殆ど含まれておらず、かろうじてパ・ド・トロワが踊られているだけです。パキータのヴァリエーションも通常のエトワールのヴァリエーションではなく、グラン・パ・デ・シャで舞台を斜めに移動するソリストのヴァリエーションになっています。また、こちらには子供のポロネーズ&マズルカが含まれていて大変上手に踊られています。

 ここからは私の感想ですが、やはり失われたバレエには失われた訳があるんですよね〜・・・全幕がとても長く感じる。原振付に出来るだけ忠実に復刻されているからなのかも知れませんが、観ていて飽きてしまうんです。
第2幕の最後にグラン・パにあたるシーンがプティパによって加えられているのですが、これは作品的には全く不要な部分。グラン・パの前に主役のパ・ド・ドゥがあるので、グラン・パはプティパお得意のお客様サービス部分なのですね。もちろん一番見応えのあるシーンはグラン・パです。しかし、直前のパ・ド・ドゥではパキータは白い衣装に着替えていてまるで結婚式のように踊られており、完全にグラン・パの意味合いが無くなってしまってしまう。

また振付や踊り方も、貴族・ジプシー・村娘とキャラクターが分れているのですが、あまり踊りに差が感じられないのです。踊り方もオペラ座の特徴か、すべて優雅過ぎてジプシーの感じがしない。この辺りが飽きる要因なのかも知れません。

主役のジョゼはノーブル全開で素晴らしいのですが、アニエスについては好みの分かれる所。私はどうしてもアニエスの猫背が気になり、あまり好きなダンサーではないのですが、彼女のエレガントさはピカ一の美しさだと思います。パキータは本来は貴族の娘なのでエレガントで良いのですが、全てがエレガントなのでちょっと飽きてしまう感じ(アニエス・ファンの方、ゴメンナサイm(><;)m)。別のダンサーならまた違う感想になるかも知れません。

オペラ座ですから買って損のないビデオです!ですが、期待し過ぎずご覧になることをお勧めしたいです。衣装は豪華できらびやかなチュチュ衣装です。

こちらも解説本付きDVDが発売されています。詳しくご覧になりたい方は解説付きをご購入下さい。
直輸入版はリージョン・フリーですので国内のデッキでも視聴できます。

その他 その他

『キーロフ・ガラ・コンサート Vol.1』



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『21世紀に輝くエトワールたち』


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『エッセンシャル バレエ』


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<その他の『パキータ』について>

 『パキータ』のビデオ映像は数が少なく、私の知るところでは『パキータ』(グラン・パ)として楽しめるビデオは上記以外には下記の1点くらい。

『キーロフ・ガラ・コンサート Vol.1』
 私は観ていないので情報だけお知らせします。1981年の上演のようですが情報では音と映像が少し悪いようです。主役はガブリエラ・コムレワ&コンスタンチン・ザクリンスキー。こちらにはパ・ド・トロワとヴァリエーションも含まれているようですが、現在上演されている版とは少し異なるようです。『パキータ』の他にはやはりコルパコワの『ショピニアーナ』が収録されています。


下記のビデオには『パキータ』から一部を抜粋して収録されているビデオです。『パキータ』全体をお楽しみになりたい方には不向きなビデオではないかと思われます。

『21世紀に輝くエトワールたち~パ・ド・ドゥの魅力』
 限定販売でしたので現在では中古しか手に入らないかも知れません。映像の一部は以前NHKで放映されていますが『パキータ』は放映されていませんでした。このビデオの『パキータ』はグラン・パ・ド・ドゥだけ収録されているようです。出演はABTよりイリーナ・ドヴォロヴェンコ&マクシム・ベロセルコフスキー。 こちらも私は『パキータ』については視聴しておりませんが、他は顔や爪先だけのアップだったりとカメラワークが最悪の映像でしたのでご留意下さい。

『エッセンシャル バレエ/ロシア・バレエのスター達』
 こちらのビデオはロシアの2つのガラ公演を1本にまとめた物ですが、残念ながら少しづつ色々な部分が削られてしまっている映像です。しかしガラ公演映像としては大変贅沢な内容!!おススメな1本です。国内版は時々再販されており中古も出回っています、直輸入版もリージョンフリーですので国内のデッキでご覧になれます。
但し!!このビデオの『パキータ』は子供のポロネーズ&マズルカと、グラン・パのアダージォとコーダ部分しか入っておりません。更に主役のオリガ・チェンチコーワのパフォーマンスが最悪!チェンチコーワは『白鳥の湖』のロシアの踊りをとても素敵に踊っているのですが、別人のように粗い踊り方をしています。『パキータ』狙いではおススメ出来ないのですが、他に盛り沢山の貴重映像が含まれているので、バレエ・ビデオ好きな方にはご覧になって頂きたい1本です。


他にVHSで『キーロフ・バレエ イン ロンドン』というビデオに同じくチェンチコーワの『パキータ』が一部だけ入っているのですが、やはりパフォーマンスはあまり…。しかしこちらにはエトワールのヴァリエーションが入っていて、その踊りはとてもエレガントに踊っています。このビデオもマカロワの『白鳥』やマハリナとクナコワの『海賊』などとても美味しい内容なのですが、DVD化はされませんでした。パンコワの『ラ・ヴィヴァンディエール(マルキタンカ)』はこのビデオの映像が一番だったように思います。中古ではまだ手に入るようですよ。


 日本のバレリーナの『パキータ』(グラン・パ)の映像は残念ながら発売されておりませんが、テレビ放映の録画なら下記の2つがあります。どなたか録画された方を探してご覧下さい。ヴィシニョーワは調子がイマイチだったのですがやはり美しかったです。新国のバレリーナさんも素敵でしたよ。
牧バレエのダニロワ版はめずらしい版でした。フェッテが多用されていて難しい振付け。正直、全体的にはパフォーマンスはあまり…あくまで私見ですが。

新国立劇場『ラ・シルフィード/パキータ』2003年上演
     (パキータ主演:ディアナ・ヴィシニョーワ&イーゴリー・コルプ)

牧阿佐美バレエ団『NHKバレエの饗宴2015』2015年上演、ダニロワ版
     (主役:青山季可&菊池研)




 




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