『ラ・バヤデール/バヤデルカ(ロシア)』

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「ラ・バヤデール」は1877年にロシアで初演されたマリウス・プティパ振付の作品で、ロシアでは「バヤデルカ」というタイトルになっています。舞台はインドの宮殿。“バヤデール”とは'舞姫’(ここでは'踊る巫女’)という意味で、寺院の巫女ニキアと宮殿の兵士ソロル、宮殿の姫ガムザッティの恋の三角関係の物語です。
原作では全4幕でしたが、最終幕の寺院崩壊の場面のセットが大変であるという理由から、近年まではソロルの夢の中である第3幕のシーンで終幕という形式が多く取られていました。技術の進歩により最近では物語の最後まで上演する形の版が多くなって来ています。
この作品の第3幕:影の王国は『白鳥の湖』『ジゼル』『ラ・シルフィード』と並んで「バレエ・ブラン(白)」と呼ばれ、バレエとして最も愛される名シーンの一つとなっています。そして「バレエ・ブラン」の中では最も技術的に難易度の高い群舞であり、素人では上演が難しい作品の一つです。息を呑むような幻想的で素晴らしいバレエ・シーンをお楽しみ下さい。
余談ですが、第2幕で踊られるガムザッティのバリエーションは後にプティパが再振付けした『海賊』でも使われています。(プティパが『海賊』の改訂を繰り返した際に、色々な作品から曲や踊りを寄せ集めたと言われています。)


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パリ・オペラ座
『ラ・バヤデール』
     ヌレエフ版



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<今でも『ラ・バヤデール』の総合第1位!>

上演:1994年
振付:ルドルフ・ヌレエフ版
主演:イザベル・ゲラン & ローラン・イレール
   ガムザッティ:エリザベート・プラテル

 『ラ・バヤデール』は様々な小さい改訂が各版ごとにされていて、どれが1番とは言い難い作品です。現在購入可能な映像で、技術と芸術という点で総合1位の点を付けるとしたら、やはりこの映像になるでしょう。主役3人の踊りは圧巻!タメ息がでます(少々ソロルがお上品過ぎ?)。1992年のオペラ座ブルメイステル版『白鳥の湖』ほどではありませんが、第3幕「影の王国」のコールドのシンクロ性も素晴らしい!この頃はまだ最後の寺院崩壊のシーンはない方が一般的なため「影の王国」のシーンで終わりとなります。舞台セットは荘厳豪華!衣装は好みで分かれるでしょうが豪華な衣装です。

ヌレエフ版の常なのですが、作品の雰囲気にフランス風を漂わせており、インドが舞台の『バヤデール』という作品には少々西洋的な優雅さを感じます。比較するとボリショイやキーロフの方が民族舞踊に忠実な表現をしているようにも私には思えますが、バレエの『ラ・バヤデール』としてはとても楽しめる素晴らしい一品です!
1994年の映像の割にはデジタル映像用に修正されていますのでキレイな(デフォルメされた色彩の)映像でご覧になれます。ぜひ!お勧め致します。

現在では廉価版になっていますのでお安くご購入出来ると思います。バレエ初心者の方で細かい解説付きをご希望の場合はDVD付の解説本も発売しております。

英国ロイヤル・バレエ
『ラ・バヤデール』



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<役者揃いの『ラ・バヤデール』>

上演:1991年
振付:ナタリア・マカロワ 版
主演:アルティナイ・アスィルムラートワ & イレク・ムハメドフ
   ガムザッティ:ダーシー・バッセル
   大僧正:アンソニー:ダウエル 黄金像:熊川哲也 

 演劇の国イギリス!英国ロイヤルの作品は踊りもさることながらドラマ性をも楽しませてくれるところが特徴ですが、この舞台は大物揃いの役者揃い!どんどん物語の中に引き込んで行ってくれる作品です。 まずこの作品は、ナタリア・マカロワが英国ロイヤルの為に『ラ・バヤデール』を再構成した作品です。失われていた最終幕の寺院崩壊のシーンを復活させ、それに伴い黄金像(ブロンズ・アイドル)の踊りが最終幕に移動、また最終幕を追加する為に残念ながら多くのキャラクターダンスが省略されてしまっています。しかしそれをもってしても、主要ダンサー達のパフォーマンスが素晴らしいっ!

主役のアスィルムラートワは盤石なキーロフの花!細身のキレのある表現はニキアにピッタリですし、ムハメドフは戦士そのものの逞しさ、バッセルの存在感とテクニックと美しさには目が離せません!あのダウエルが大僧正を演じ、思わず大僧正に同情してしまいそうなほど!(できれば踊ってほしかった〜)、そして熊川さんの黄金像は伝説になるほどのテクニック!これ以外どの黄金像を観ても満足できなくなってしまいました。「影の王国」ではヴィヴィアナ・デュランテがソリストの一人として踊っていますが、こちらも必見!
残念ながら画質がイマイチ良くありません。画質で言えば、同じ振付できれいな現代版が出ています。

≪2009年版 英国ロイヤル・バレエ『ラ・バヤデール』≫
上演:2009年
振付:ナタリア・マカロワ 版
主演:タマラ・ロホ & カルロス・アコスタ
   ガムザッティ:マリアネラ・ヌニェス

 私の好みでは1991年版のダンサー達の方が強くて好きなのですが、こちらも引けを取らない主役陣です!ガムザッティのヌニェスもあの難しいテクニックを難なくこなして魅せていますので、新しい舞台がお好みの方はこちらをどうぞ。「影の王国」はこちらの方が良いと思います。

 
ボリショイ劇場
『ラ・バヤデール』上演年不明



現在廃盤 
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<やっぱり情熱のボリショイ版!>

上演:上演年不明
振付:ユーリー・グリゴローヴィッチ版
主演:ナデジダ・グラチョーワ & アレクサンドル・ヴェトロフ
   ガムザッティ:マリア・ヴィローワ

 大変古い映像でVHSでしか発売されていません。こちらも誠に残念ながら現在は絶版となってしまいました。機会に恵まれましたら是非!ご覧下さい。名作です!!再販を切望するばかり。
私の大好きな『バヤデルカ』です!キャラクター・ダンスはこれが一番!この“太鼓の踊り”を観るとパリ・オペ版の“太鼓の踊り”がなんと貧弱なことか。やっぱりキャラクター・ダンスはボリショイが一番で心を湧き立たせられます。

まず主役3人が申し分ない素晴らしい踊りを魅せてくれます。グラチョーワもヴィローワも時代きってのテクニシャンですし、ヴェトロフの存在感!さらにこれぞ『バヤデルカ』と思わせる強い個性です。素晴らしいっ。「影の王国」も良く揃っていて青みがかった幻想的な世界を造り出しています。こちらも「影の王国」でエンディングです。グリゴロ版はガムザッティとソロルにヴァリエーションが1曲づつ追加されています。追加された第1幕のガムザッティの踊りはインド情緒にあふれとても素敵。
やはり画質はDVDほど良くありませんが鑑賞に堪えないというほどではありません。機会に恵まれたら逃さず、ぜひ!ぜひ!ご覧になって下さいませ。

 こちらも新しい版が出ています。私は観ておりませんのでコメントは出来ませんが、ニキヤはザハロワが踊っています。好みの問題ではありすが、DVDは画質が悪いらしく(Blu-rayは問題ないようですが)、評価が二分しているようですのでご留意の上お求め下さい。

≪2013年版 ボリショイ・バレエ『ラ・バヤデール』≫
上演:2013年
振付:ユーリー・グリゴローヴィッチ版
主演:スヴェトラーナ・ザハロワ & ウラディスラフ・ラントラート
   ガムザッティ:マリヤ・アレクサンドロワ
番外 キーロフ劇場
『ラ・バヤデール』1977年



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<学ばせてもらったニキヤと素晴らしいガムザッティ>

上演:1977年
振付:ワフタング・チャブキアーニ & ウラジーミル・ポノマレフ版
主演:ガブリエラ・コムレワ & レジン・アブディーエフ
   ガムザッティ:タチアナ・テレーホワ

 残念ながら「影の王国」があまり良くないのでお勧めとは言えません。しかし『ラ・バヤデール』を観つくした方には面白い作品かも知れません。
 主役のコムレワは小柄でスタイルも決して良いとは言えません。しかしテクニックは申し分なく、何よりとても強い個性を持っています。私はニキアはただ美しいだけの存在ではなく強さを兼ね備えた女性と解釈していますので、コムレワはそんなニキアの強い意志と、神に仕える神聖さを表現してくれていて(少し強すぎ?ソロルに恋なんてしなさそう…)好感が持てるのです。おそらくこのニキヤがご紹介のビデオの中では一番“インドの巫女”らしいニキアではないでしょうか。彼女のしぐさやポーズはそのまま古いインドの壁画のよう。プティパは世界各国の舞踊を愛した人ですから、おそらくこの壁画から出てきたようなニキヤに満足したことでしょう。コムレワ(あるいはキーロフ?)の解釈の深さに感動、学ばせて頂きました。また、この映像のテレーホワはまだ25歳だそうですがとても美しく、エキゾチックなコムレワと対象的なスラリとした西洋美人という感じです。やはりテレーホワはさすがのテクニックと存在感ですね!素晴らしいです。ソロルのアブディーエフは私には没個性に思えて魅力が感じられませんでした。
DVDで再販されましたので、VHSよりは観られると思いますが、元の映像がかなり悪いので覚悟の上ご覧下さい。
番外 ミラノ・スカラ座
『ラ・バヤデール』



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<ミラノ・スカラ座の『ラ・バヤデール』>

上演:2006年
振付:ナタリア・マカロワ版
主演:スヴェトラーナ・ザハロワ & ロベルト・ボッレ
   ガムザッティ:イザベル・ブリュッソン

 私は観ておりませんのでご紹介だけしておきます。ミラノ・スカラ座の『ラ・バヤデール』です。主役はお馴染みのザハロワとボッレ。スカラ座は衣装や装置が豪華ですので、それだけでも見応えありますし、主役2人は安心して見られる熟練コンビですね。こちらもマカロワ版です。

鑑賞ナビ付きのDVDも発売されているようです。


(余談:新国立劇場の『ラ・バヤデール』)
 ザハロワと言えば、以前テレビで放映されたザハロワ主役で新国立劇場の『ラ・バヤデール』は発売されないのでしょうか?好みの問題はあると思いますが、よく整理されていて日本人の踊りは丁寧でテクニックも申し分ありませんから児童に見せる教本としては適しているように思えるのですけれど。ソロルはデニス・マトヴィエンコ、ガムザッティは湯川麻美子さん、もちろんお勧め出来る映像ですから、機会がありましたら新国立の映像もぜひご覧下さいませ。発売を祈りますねぇ〜。

番外
〜NEW〜
マリインスキー
『ラ・バヤデール』



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<最新のマリインスキーの『ラ・バヤデール』> 
〜追加<2016.06.30>〜

上演:2014年
振付:マリウス・プティパ版
主演:ヴィクトリア・テリョーシキナ&ウラジーミル・シクリャローフ
   ガムザッティ:、アナスタシア・マトヴィエンコ

 テリョーシキナのファンの皆様、本当にごめんなさい!
 あくまで私見の感想です。残念ながら何の感動も得られなかった映像でした。これが映像でなく生舞台ならばまた異なる印象だったのかも知れませんが、本当につまらなかった。
私はテリョーシキナの作品は初めて観るのですが、技術は完璧っ!でもまるで体操選手みたい。表情がクールなのか、解釈がそうなのか、とにかくあまり感情が伝わって来ません。影の王国では確かに幻影なので、解釈によっては感情表現を控えても良いのですが、その場合はもっとふわりと精霊のような神秘性が伝わって来て欲しい気がします。観ていて悲しくもならないし、神々しくもない。
残念ながらガムザッティのマトヴィエンコも並。こちらもクールです。ソロルのシクリャローフは…王子様の方が似合う。
 そして影の王国のバヤデール達は、なんとも間延びしてメリハリがない。ゆーっくりと踊り揃っているのですが退屈。最悪なのは衣装です。最近のマリインスキーの傾向ですが、まるで現代のワンピースみたい。不自然な肌襦袢を付けるくらいならヘソ出し衣装でなくても良いと思います。
 ダンサーの問題というよりも完全にミストレスや監督の責任だと思う。厳しい目を持つマリインスキーの観客は満足しているのか疑問です。
唯一、太鼓の踊りは良かったですよ。あれ大変で難しい踊りなので。



 



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