ビキニ筋で支える


 このページは「・腰筋を上げる」の続きだと思って下さい。
上げた腰筋は、骨盤前面にある鼠蹊部(そけいぶ)の“ビキニ筋”によって下から支えます。

ここで私が言う“ビキニ筋”とは、正確には「腸腰筋」のことなのですが、使い方から考えると骨盤前面の“ビキニ・ラインに沿ったところにある筋肉”と考えて下さい。

【腸腰筋】

【ビキニ筋】(イメージ)

 腸腰筋は主に「大腰筋」と「腸骨筋」で成り立ち、背骨から脚の付け根を吊り上げるようにして付いています。腸腰筋は踊る上で要ともなる大事な大事な筋肉!この筋肉が弱いと脚を90度以上の高い位置で保つことが出来ません。また筋肉が短いとアラベスクやアチチュードの後ろ脚は低くなり、筋肉が硬いと速い動作が出来なくなります。この筋肉を良い状態にするには、十分なストレッチと腰椎を上下によく伸ばした状態でバーレッスンをする事です。

 ビキニ筋(腸腰筋)は腰筋を上に上げる事によって吊り上げられ、更に床を押す力を利用して下から支えるようにして保ちます。意識の上ではビキニ筋は上がった腰筋を下から支える感覚になります。

ビキニ筋を押し上げるコツは、ビキニ筋をほんの少しだけ内側(背中側)へ引いてから上へ押し上げることです。 ビキニ筋をまだよく感じられない方は、おへその下(丹田)を上へ引き上げるようにしてみて下さい(上・右図 ビキニ筋の図の緑のの部分)。丹田とビキニ筋の感覚は異なりますが、近い働きをしてくれますし、丹田も鍛えるべきとても大切な筋力であり身体の重心となる部分です。
時々、丹田やビキニ筋を外側(前方)へ押して力を入れようとしてしまう方がいらっしゃいますが、それは誤りです。これらは内側寄りに上げる事が大切です。
但し、ビキニ筋を上げる為に骨盤を前傾させては絶対にいけません。


骨盤が正確に立ち、ビキニ筋をどんどん押し上げて行くと、次第に“お尻の底(坐骨)が閉まる”という感覚を感じます。この感覚を感じたらしめたもの!この感覚が先生方がよく言う「お尻の下を締める」「骨盤底筋を閉じる」等という部分なのです。この部分を両側から締めている所が私が言う“付け根ポイント”です!「お尻を締める」とはこの部分を軽く締めることを指すのであって、お尻の大きな筋肉(臀筋群)を強く締める事ではありません。お尻の筋肉は締めてはいけない筋肉なのです。

ビキニ筋をよく鍛えるとビキニ・ラインにえくぼのようなくぼみが出現します。このえくぼを出現させるまでがんばりましょう!


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